【休診日】日曜、木曜、祝日
△…土曜午後は14:30~18:00までとなります。
ご予約・お問い合わせ
サッカーやラグビー、バスケットボール、格闘技など、体と体が激しくぶつかり合うコンタクトスポーツ。ピッチやコート上で選手が頭部を打ち、「脳震盪(のうしんとう)」を起こして一時的に交代するシーンを目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
「少し目がくらんだだけ」「立ちくらみ程度だから大丈夫」と、受傷後すぐにプレーへ復帰してしまう——。実はこの判断の中に、アスリートの生命や今後の人生を根底から揺るがす恐ろしいリスクが潜んでいます。
それが、医学界で最も警戒されている脳外傷の一つ、「セカンドインパクト症候群(Second Impact Syndrome: SIS)」です。
今回は、セカンドインパクト症候群の真実とメカニズム、そして大切な頭部と脳を守るために不可欠なギアである「スポーツ用マウスピース」の重要性について解説します。
セカンドインパクト症候群とは、1回目の脳震盪や頭部打撲による症状が完全に回復していない状態(数日〜数週間以内)で、2回目の衝撃(セカンドインパクト)を受けてしまうことで発症する非常に危険な状態を指します。
恐ろしいのは、2回目に受ける衝撃自体は、1回目よりもはるかに小さく、一見すると「軽い接触」や「頭部が少し揺れた程度」であっても発症してしまう点です。
最初の脳震盪が起きたとき、脳の細胞や微細な血管はダメージを受け、脳の血流量を自動でコントロールする機能(自動調節能)が一時的に著しく低下しています。つまり、脳が非常にデリケートで無防備な状態に晒されているのです。
この回復期に2度目の衝撃が加わると、脳の血管が急激に麻痺・拡張し、脳内に爆発的な充血と著しい腫れ(脳浮腫)が発生します。頭蓋骨という密閉された硬い容器の中で脳が急激に腫れ上がると、内圧(頭蓋内圧)が一気に高まり、脳幹などの生命維持を司る重要部位を圧迫してしまいます。
発症すると、数分以内に意識不明の重体となり、最悪の場合は死に至るケースや、重篤な後遺症(麻痺や高次脳機能障害など)が残る確率が極めて高いとされています。特に、脳の代謝機能が発達途上にある中・高校生や20代前半の若年層アスリートにおいて発生リスクが高いことが分かっています。
「脳を守るならヘルメットやヘッドギアを着用すれば十分では?」と思われるかもしれません。しかし、脳震盪およびセカンドインパクトを引き起こす衝撃のルートは、頭部への直接的な衝突だけではありません。
実は、「下顎(下あご)への突き上げ」が脳を大きく揺さぶる最大の引き金の一つになっています。
人間の下顎は、頭蓋骨に対してブランコのように筋肉や関節だけで吊り下がっている構造をしています。口が開いた状態や噛み合わせが不安定な状態で顎に衝撃(相手の頭・肘の接触、ボールの直撃、転倒による着地衝撃など)を受けると、下顎の骨が「テコの原理」でパチンと跳ね上がります。
このとき、下顎の骨の先端(関節突起)が、耳のすぐ奥にある顎関節を突き上げ、その直上にある頭蓋骨の底(脳の土台)へダイレクトに破壊的なエネルギーを伝達します。これが脳を激しく揺らし、脳震盪を引き起こすのです。
では、この危険な衝撃を遮断するにはどうすればよいのでしょうか。ここで極めて重要な役割を果たすのが「スポーツ用マウスピース(マウスガード)」です。
精密に作られたマウスピースを装着してしっかりと噛み締めることで、以下のような「脳の防御効果」が生まれます。
・顎関節のロックと固定:下顎がグラグラと不安定に動くのを抑制し、衝撃を受けた際の下顎の異常な跳ね上がりを防ぎます。
・衝撃エネルギーの吸収・分散:弾力性の高い特殊素材が、上下の歯の間に強固なクッションを形成。下顎から顎関節、そして頭蓋骨へと突き抜ける衝撃波を大幅に吸収し、減衰させます。
・首(頸部)の筋力強化:しっかりと奥歯で噛み締められることで、頭部を支える首の筋肉が緊張・安定し、頭部全体の揺れそのものを小さく抑えることができます。
マウスピースは単に「歯の破折を防ぐ」「口の中の切れ創を防ぐ」だけでなく、「脳震盪およびその先に待つセカンドインパクト症候群のリスクを極限まで減らすためのヘルメット」としての機能を果たしているのです。
スポーツ用品店などで売られている市販の簡易型マウスピースは、お湯で温めて自分で型合わせをするため、適合精度が低く、厚すぎて息苦しかったり、会話がしづらかったりして試合中に外してしまう選手が多く見られます。また、噛み合わせのバランスが崩れ、かえって衝撃吸収能力を損なうケースもあります。
当院では、競技に挑むすべてのアスリートの安全を守るため、最新のスポーツマウスウェア「VIA(ヴィア)」を取り扱っています。
・圧倒的な衝撃緩和性能(セカンドインパクト予防):当院で精密な型取りを行い、お一人おひとりの歯列と顎関節の位置に合わせてミリ単位で設計。下顎を最も衝撃に強いポジションへ誘導し、頭部へ伝わる揺れを最小限に抑えます。
・会話・呼吸を妨げないカスタムフィット: 必要最小限の極薄設計でありながら、高い保護力を実現。装着したままでの正確な指示出し(コーチング)や呼吸がスムーズに行えるため、プレーに100%集中できます。
・パフォーマンスの限界突破: 「VIA」は理想的な噛み合わせ位置を再現することで、全身の体幹バランスを補正します。軸がブレない強固な体幹を作ることで、一瞬のパワー発揮や瞬発力、バランス感覚といったパフォーマンス向上(攻め)の面でも絶大な効果を発揮します。
セカンドインパクト症候群は、一度目の脳震盪への軽視と、十分な予防策の不足から引き起こされる「防ぐことができる悲劇」です。
「たかが脳震盪」「少し休めば大丈夫」という自己判断は捨て、正しく頭部と脳を保護するギアを身につけること。それこそが、長く安全に大好きなスポーツを続け、アスリートとしての夢を追いかけ続けるための絶対条件です。
駒込の当院では、プロ選手から地域の部活動・クラブチームで頑張るジュニア世代まで、一人ひとりの競技特性や噛み合わせに応じたオーダーメイドの「VIA」スポーツマウスピースをお作りしております。
カラーカスタマイズや装着感のご体験、費用・納期についてのご相談も随時承っております。アスリートご本人はもちろん、保護者様や指導者の皆様も、大切な体を守る第一歩として、ぜひお気軽に当院へご相談ください。

駒込みんなの歯医者さん
歯科医師 佐藤洋一
略歴
| 2008年 | 東京歯科大学卒業 |
|---|---|
| 2009年 | 東京歯科大学臨床研修修了 開業医院にて副院長、分院長を歴任 |
| 2024年 | 駒込にて開業 |
資格・専門
〒170-0003東京都豊島区駒込2丁目14−9 TAS駒込BLD 2F
| 診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 10:00~13:00 | ● | ● | ● | / | ● | △ | / | / |
| 14:30~20:00 | ● | ● | ● | / | ● | △ | / | / |
【休診日】日曜、木曜、祝日
△…土曜午後は14:30~18:00までとなります。